「日本環境ジャーナリストの会」(略称JFEJ)は、1991年1月に環境庁記者クラブの記者たちから会の結成が発案され、同年6月28日にマスメディアで働く記者、作家、出版人、フリーランス・ジャーナリスト、フォト・ジャーナリストら22人が発起人となって、正式に発起人会を開き、発足した団体です。
当時、1992年6月にリオデジャネイロで開かれた国連の「環境開発会議」をひかえていた頃で、日本の環境報道の国際化は急務でした。アジア各国の記者たちは、1988年3月にすでに「アジア環境ジャーナリストフォーラム」(AFEJ)を結成しており、また1990年にはアメリカで「環境ジャーナリスト協会」(会員約700人)が設立されていました。
JFEJの設立当時、代表世話人の一人だった元朝日新聞編集委員の竹内 謙さんは、当会結成の背景をこのように語っています。
「国境を越えた汚染物質の移動、オゾン層の破壊や温暖化に見られる地球システムの破壊。われわれの目の前に突きつけられた問題は、産業革命以来の急速な科学技術・工業化文明に警鐘を鳴らし、新しい国際政治経済の秩序と社会生活のあり方に変革を迫っている。あまりにもスケールが大きく、あまりにも複雑なこの難問に立ち向かうには、われわれ自身の教養を高めなければならない。一人よりは二人が、二人よりは大勢が心強い。心あるものが切磋琢磨する共通の場を持ちたいというのが第一の理由である」(岩波ブックレットNo.230『地球環境とジャーナリズム』環境ジャーナリストの会編)
そしてJFEJは、地球規模の環境問題から国内の環境問題までより深く学ぶとともにジャーナリスト同士の交流を目指してきました。会員は、新聞・テレビ・雑誌の記者ほかに、出版社編集者、フリーランスで活躍しているライターもいます。毎月、環境各分野の専門家を招いて勉強会を開くほか、海外とくにアジアの環境ジャーナリストとの交流セミナーを開いてきました。 1994年4月には、アジア環境ジャーナリストの会に加盟。
2024年6月現在、JFEJの会員は66人。事務局を(一財)地球・人間環境フォーラムにおいています。